グループケア (特別養護老人ホーム)
なかよしの入居者さん。 今日もスタッフの話を聞いて、 優しい相づちを返してくれました。 一人ひとりのその人らしさを大切にしながら、 親身に向き合い、チームで接します。 私たちの目指すものは、 自分らしく暮らせる毎日を支えること。 大切にしているのは、笑顔、 そして、相手への思いやりです。
かないばら苑では、かつては、勤務の職員が一斉に食事介助、排せつ介助、入浴介助などを行っていました。 一斉に行うケアは、どこかが滞ると全体が滞るため、よりスピーディに前倒しで進めようとしがちでした。 「入居者さんを待たせたり、列に並べたりせず、その人らしい生活リズムに合わせてケアを提供したい」と私たちは強く願いました。 そこで、2005年にグループケア(従来型でユニットケアのソフト導入)を始めました。
入居者さんも職員も小グループにわかれ、馴染みの関係の中で生活リズムに合わせたケアを提供します。 グループケアは「老人ホーム」を「今まで過ごしていた家庭」に近づけるために導入した介護方法で、かないばら苑のおおきな特徴のひとつです。 人生の誇りや自信を損なうことなく暮らすことができるように寄り添うサポートを心がけています。
その人らしさをいちばん大切にしています。集団で画一的なケアをできるだけ無くしました。 入浴ケアは、1対1で行い、会話を楽しみながら長めに入りたいなどの希望を叶えています。 食の好みもさまざま、出前でうなぎ、お寿司、ステーキを楽しむことも。イベントでは、カフェや屋台風焼きそばなど、お好きなものを召し上がっていただいています。
ご家族との情報交換をこまめに行い、家族懇談会もグループごとに開催しています。 職員チームは少人数なので、自分たちでケアやイベントを決めることができます。ニーズを捉え、ボトムアップで仕事を進めます。
従来はごく少人数の看取りにとどまっていましたが、グループケアが始まり生活に寄り添う中で、「できる限り最後まで看取りたい」という職員からの強い願いが生まれてきました。
そこで、2006年に看取りをより明確に位置づけて、ご家族の理解のもと継続できる枠組みづくりに取り組みました。 今では看取ることが当たり前となり、苑で最期を迎えられる方がほとんどとなっています。
亡くなられた翌日には、ご家族、入居者、職員などでお別れ会を行い、玄関からお見送りをします。 最近では、特別養護老人ホーム部門と在宅サービス部門が連携し、在宅での「自然な看取り」に取り組んでいます。
かないばら苑では、人生という道のりを音楽を通じて支えます。 ケアの場面でもご家族やボランティアさんとの場面でも回想法と合わせるなど、音楽でつながりQOL(Quality of Life)、“生活の質”を豊かにします。
かないばら苑は、移動支援機器やマッスルスーツ、見守りセンサーなどの福祉機器を導入し、ケアの標準化・ケアの省力化・安全性の向上を目指し新しい介護技術にチャレンジしています。
3大ケア(入浴・排泄・食事ケア)のほかに、仲間と行う多種多様な仕事があります。
サービス向上、生活環境、リスク管理、入浴、排せつ、食事
お正月、節分、ひな祭り、七夕、夏祭り、スイカ割り、花火、盆供養、敬老祝い、ハロウィン、クリスマス、餅つき
家族懇親会、誕生日企画など
アセスメント、モニタリング、プラン内容実施
個別のケースワーク、嗜好品の物品管理
看取りプランの実施、家族支援、お別れ会の言葉
実習記録、OJT実習指導
法定研修、事業所別研修、ミニ研修
グループ会議参加、ケアカンファレンス参加
看取りまでおこなっている分、人とより深く関わることができる仕事だと思います。 ご入居者さまから家族のように想ってもらえたり、ご家族からも信頼されることでやりがいを感じます。
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