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介護施設の選び方|新卒が就活で見るべき7つのポイント

介護業界に興味はあるものの、特別養護老人ホーム、有料老人ホーム、デイサービスなど施設の種類が多く、「結局、どこを見て選べばいいのか分からない」と感じている新卒の方は多いのではないでしょうか。

介護施設は求人票やパンフレットだけを見ると、どこも似たような言葉が並んでいるように感じられます。しかし、実際に働く場所として選ぶなら、一般的な比較軸を知った上で、自分の目で確かめることが欠かせません。この記事では、介護施設の基本的な種類の整理から、新卒が施設を選ぶ際に押さえておきたい7つのチェックポイント、そして実際にどう見極めれば良いかまでを解説します。

介護施設にはどんな種類がある?

介護施設と一口に言っても、役割や運営形態によっていくつかの種類に分かれます。まずは代表的な5つを整理しておきましょう。

特別養護老人ホーム(特養)

常時介護が必要な高齢者(原則要介護3以上)が入居し、食事・入浴・排せつなどの生活全般を支援する施設です。社会福祉法人や地方公共団体が運営することが多く、月額の利用料が比較的抑えられているため、入居希望者が多く待機期間が生じやすいという特徴があります。看取りまで対応する施設も増えています。

介護老人保健施設(老健)

在宅復帰を目指す高齢者のためのリハビリテーションを中心とした施設です。医師や理学療法士等が配置され、医療的なケアとリハビリを組み合わせながら、在宅生活への復帰を支援します。特養に比べて入居期間は短めに設定されているのが一般的です。

有料老人ホーム

民間事業者が運営する施設で、「介護付き」「住宅型」「健康型」などタイプによってサービス内容や費用に幅があります。設備やサービスの独自性を打ち出している施設が多く、同じ「有料老人ホーム」でも運営方針は施設ごとに大きく異なります。

グループホーム

認知症の診断を受けた高齢者が、少人数(1ユニット概ね5〜9名)で共同生活を送る住まいです。家庭的な環境の中で、料理や掃除など役割を持って生活できるよう支援するのが特徴で、職員も少人数の入居者と密接に関わります。

デイサービス(通所介護)

自宅で生活する高齢者が日帰りで通い、入浴、食事、機能訓練、レクリエーションなどのサービスを受ける施設です。入居施設と違い、利用者の自宅での生活を支える役割(在宅サービス)を担っており、送迎業務が発生する点も入居施設との違いです。

同じ「介護施設」でも、入居型か通所型か、誰を対象にしているかによって仕事内容や働き方は大きく変わります。就職先を検討する際は、まず「自分がどの種類の施設で働きたいか」を整理しておくと、その後の比較がしやすくなります。

新卒が介護施設選びで見るべき7つのチェックポイント

施設の種類を整理したら、次は働く場所としての条件を比較していきます。特に新卒・未経験の場合は、以下の7点を確認しておくと安心です。

1. 教育体制(研修・OJTの有無)

入職後にどのような研修があるか、先輩がどの程度フォローしてくれる体制かは、未経験からのスタートでは特に重要な確認項目です。座学だけでなく、現場で実際に指導を受けられる期間がどれくらい設けられているか、指導担当者が固定されているかどうかも確認しておくと、入職後のギャップを減らせます。

2. 資格取得支援制度の有無

介護職員初任者研修や実務者研修、介護福祉士国家試験など、働きながら資格取得を目指せる制度があるかどうかも、長く働く上で見ておきたいポイントです。受講費用の補助があるか、勤務時間内に受講できるかなど、制度の有無や対象範囲は施設によって差があるため、求人票や説明会で具体的に確認することをおすすめします。

3. 人員配置・ケア体制

一人の職員が担当する利用者の人数や、少人数単位でケアを行う体制(グループケアなど)が整っているかは、日々の働きやすさに直結します。人員体制が手厚いほど、一人ひとりに向き合う時間を確保しやすくなり、新人へのフォローも行き届きやすくなる傾向があります。

4. 職場の雰囲気・定着率

介護業界は離職率が高いというイメージを持たれがちですが、実際には近年、状況が変わってきています。介護労働安定センターの調査によると、令和7年度の訪問介護員・介護職員の離職率は12.4%で、厚生労働省「雇用動向調査」による全産業平均(令和6年で14.2%)を下回る水準です。とはいえ施設ごとの差は大きく、定着率が低く悩んでいる事業所もあれば、7割以上が「定着率は低くない」と回答している事業所もあります。数値だけで判断せず、見学時に職員同士のやり取りや表情を実際に確認することが大切です。

5. 福利厚生・待遇

給与だけでなく賞与、休日日数、寮の有無、夜勤の頻度なども含めて、総合的に確認しましょう。実際の調査でも、就職先を選んだ理由として「通勤が便利だから」「職場の人間関係が良さそうだったため」「自分のやりたい介護ができそうだったため」が上位に挙がっており、待遇面と働きやすさの両方が重視されています。生活スタイルに直結する部分なので、入職前にしっかり比較しておきたい項目です。

6. 施設の理念・ケア方針

「その人らしい生活を大切にする」「効率よりも個別ケアを重視する」など、施設ごとに掲げる理念やケア方針は異なります。自分が大切にしたい価値観と近い施設を選ぶことで、入職後のミスマッチを減らせます。

7. 施設見学・インターンシップの有無

実際に足を運べる見学やインターンシップの機会があるかどうかも確認しておきましょう。次の項目で詳しく触れますが、書面だけでは分からない情報を得る最も確実な方法です。

参考: 介護労働実態調査|公益財団法人介護労働安定センター(令和7年度「介護労働実態調査」結果の概要について)

パンフレットだけでは分からない。「見学」が鍵になる

ここまで紹介した7つのポイントは、求人票やホームページの情報だけである程度確認できます。しかし、教育体制の「実際の運用」や職場の雰囲気は、書面だけでは正確に判断しきれません。だからこそ、気になる施設が見つかったら、実際に見学に行き、職員同士がどんな表情・声のトーンで会話しているか、新人らしき職員に先輩がどう声をかけているかなど、現場の空気を自分の目で確かめることをおすすめします。

一廣会 かないばら苑の教育・職場環境

社会福祉法人一廣会が運営する「かないばら苑」(神奈川県川崎市麻生区)では、次のような環境で新卒・未経験の職員を受け入れています。

定員98名を5グループに分けた「グループケア」

かないばら苑の特別養護老人ホームは、従来型個室と多床室を合わせて定員98名(ショートステイ12名は別枠)。2フロアを5グループに分け、それぞれのグループ単位でケアを行う「グループケア」を実践しています。職員も入居者もグループに分かれることで、画一的な一斉ケアにならず、一人ひとりの生活リズムに寄り添いやすい体制になっています。

新入職員向けのOJT研修

新入職員には専属の介護指導員を配置し、介護の知識や技術を丁寧に教えていきます。その後、数ヶ月間のOJTを通じて、介護現場での基礎を段階的に学べる体制を整えています。座学だけでなく、実際の現場で先輩職員の指導を受けながら経験を積める期間が明確に設けられている点は、未経験からのスタートでも安心材料になります。

理念「その人らしい暮らしの実現」「地域とともに」

かないばら苑が一貫して掲げているのが「その人らしい暮らしの実現」「地域とともに」という理念です。施設や在宅で暮らす方へのケアにとどまらず、地域包括ケアや地域共生社会の実現という、より広い視点にもこの理念を位置付けています。

年間延べ約2,000人が訪れる地域交流

開苑から30年以上、地域のボランティアが年間延べ約2,000人訪れるなど、地域との交流が非常に盛んな環境です。音楽ボランティアなどの活動も多く、入居者の生活に彩りを添えるとともに、職員にとっても地域とのつながりを日常的に感じられる職場になっています。

特養だけではない幅広い事業展開

特別養護老人ホームのほか、ショートステイ、デイサービス、訪問介護、訪問看護、居宅介護支援事業所、地域包括支援センターなど、複数の事業を展開しています。同じ法人内でさまざまなサービス形態に触れる機会があるため、経験を積みながら幅広いキャリアを描きやすい環境といえます。

施設の教育体制や雰囲気をより具体的に知りたい方は、見学の機会もあるので、気になる方はぜひ実際の現場を見に来てください。

求職者の皆さまへ

施設で暮らす

まとめ

介護施設選びでは、教育体制・資格支援・人員体制・職場の雰囲気(定着率)・待遇・理念・見学の有無という7つの視点で比較することが、入職後のミスマッチを防ぐ第一歩になります。数字やパンフレットだけで判断せず、書面上の情報を確認したら、最後は必ず自分の目で見て判断することをおすすめします。

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